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歯の豆知識:第24回『歯ぎしりや食いしばり…ブラキシズムとは?』

皆さんこんにちは。

今日は歯ぎしりや食いしばりについて説明してみようかと思います。

 

「歯ぎしりなんて私はしてないよ?」と思われる方が多いと思うんですが、意外とそうでもないんです。歯ぎしりや食いしばりは専門用語でブラキシズムと呼ばれますが、実は6割程度の方がこのブラキシズムをしていると言われています。

ブラキシズムにはいろんなタイプがあって、寝ている間にギシギシと音がなるようなわかりやすい歯ぎしりの方もいれば、音はならないけれど強くくいしばっている方、または起きている時にしらずしらずかみしめてしまっている方など様々なんです。

 

そして、どういったブラキシズムであっても、歯や顎への悪影響はあります

まず、歯がすりへって短くなってしまいます。こうなると歯の神経に近い部分が露出してきて、知覚過敏が起きやすくなったり、虫歯の修復物が取れやすくなったりします。

また、歯周病の悪化が早くなります。歯周病が進行すると歯をささえている骨が溶け、歯がグラグラしていきますが、ブラキシズムのある方は御自身の力で必要以上に歯をグラグラさせてしまい、歯をささえている骨が溶けるのを加速させてしまうんです。

さらに、顎に負担がかかって顎関節症を発症してしまうこともありますし、歯並びに悪影響がでることもあります。

 

では、ブラキシズムの対策はどうすればいいのでしょうか?

一番ポピュラーな方法は、寝ている間にマウスピースをつけることです。マウスピースをつけることで、ブラキシズムを行っても歯や顎に影響が出にくくなりますし、そもそもブラキシズムをしにくくなることでしなくなる場合もあります。このブラキシズム用マウスピースは歯医者さんで型をとるだけで作製することができ、保険内診療で比較的安価に作ることができます。

また、起きている間にかみしめてしまっている方は、よく目のつく所に「かみしめ厳禁!」等と書いたメモを張り付けておくのが効果的と言われています。基本的に人間は、安静時に上下の歯が接触していない状態で唇を閉じている状態がいいと言われています。しかし、ずっと上下の歯が接触した状態がキープされている場合があり(特にお仕事中など多い)、これも歯や顎に痛みがでるといった悪影響があるとされているんです。なので、ふとした時にメモを見て、自分の歯が上下接触したままにならないよう意識すると歯や顎の痛みがなくなる場合があるので、覚えのある方は試してみてください。

あと、当院では行っていませんが、かみしめる筋肉にボトックス注射を行ってくいしばりができないようにするという治療法もあります。保険適用外なので、多少費用はかかりますが、即効性はあると言われているので、近くの歯医者さんで行っているところがないか調べてみてもいいと思います。

 

意外と多くの方が歯ぎしりや食いしばりはしてらっしゃるので、また気になることがあればご質問ください。