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歯の豆知識:第16回『歯を抜くときに注意すること』

皆さんこんにちは。

おぬき歯科院長の小貫です。

少しづつですが、暑さもやわらいできて、秋の気配が感じられるようになりましたね。

さて、今日は歯を抜く等、いわゆる『外科処置』時の注意点について説明したいと思います。

歯を抜く以外でも、歯茎の手術やインプラントのオペ等の際も似たような注意が必要です。

 

まず、歯を抜く前に注意することとしては、特定の薬を服用中の方や、病気をお持ちの方は歯を抜く処置ができない場合があるということです。

具体的には、まずビスホスホネート製剤をいわれる骨粗鬆症のお薬を飲まれているもしくは注射されている方は基本的に抜歯はできません。なぜならこの種のお薬を服用されている方の外科処置後に骨壊死といわれる重篤な副作用の報告があるからです。お薬をだされる際に、歯の治療時は注意するよう言われると思いますが、このお薬を服用されている方は必ず報告していただくようにお願い致します。

また、いわゆる血液がサラサラになるお薬を飲まれている方も抜歯後血が止まりにくいので注意が必要ですが、抜歯後に血が止まらなくて命に関わることは非常に稀です(動脈を傷つけてしまった場合等、例外はあります)。最近ではお薬をやめたり止めたりする方がお体にとってリスクになるので、お薬を服用したまま抜歯することも多いです。担当医の先生と相談してみてください。

病気が原因で抜歯が難しいケースとしては、重度高血圧、重度糖尿病、半年以内の脳卒中や心筋梗塞等があります。このような方は内科の方で病気のコントロールができてから抜歯するか、大きな病院でモニター下で手術してもらうことになることが多いです。

 

次に歯を抜く時の注意点ですが、過緊張によりショックといって意識が飛んでしまうことがあるので、できるだけリラックスするようにしましょう。。。といっても難しいですよね。(^^;

ただ、走って診療に向かったり、診療中や直後に急に立つとショックが起きやすいので、注意しましょう。また、抜歯時に痛みを伴う場合はありますが、ひどい時はしっかり報告するようにしましょう。あまり我慢しすぎてもよくありません。他にも何らかの体の異変を感じたら必ず歯科医師に報告するようにしてください。

 

最後に抜歯後の注意です。

抜歯後は運動、長風呂、お酒といった血の巡りがよくなることは控えましょう。必要以上に出血したり腫れたりします。タバコも当然控えた方がいいです。

あまり傷口はさわらないようにして、少量の出血は気にしないようにしましょう。出血が気になるからとうがいをして洗い流すのは逆効果です。余計に出血してしまったり、逆に出血量が足りなくなってドライソケットという非常に痛い状態になってしまうこともあります。歯磨き後のうがいもできるだけそーっとするようにしてください。

どうしても出血が止まらない時は、ガーゼ等を何枚か重ねてぐっと10分程かんでください。圧迫止血といってしばらく圧力をかけていると多くの場合止まってきます。ただ、万が一お口からあふれるくらいの出血が続くようでしたら、動脈の損傷等も考えられるので、救急に連絡するようにしましょう。

抜歯後は多くの場合痛みや腫れを伴いますし、発熱等を起こすこともあります。できるだけ安静にするようにしてください。

 

以上、長くなってしまいましたが、抜歯の注意点となります。他にも言い出すときりがなかったりするので、担当の先生の指示をよく聞くようにしましょうね。