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歯の豆知識:第11回『乳歯の虫歯は放っておいて大丈夫?!』

みなさんこんにちは。

おぬき歯科院長の小貫です。

さて、前回に引き続き今回も小児の虫歯治療についてですが、今日はその中でも前回少しだけ触れた乳歯の虫歯治療についてお話したいと思います。

昔は「乳歯はどうせ抜けるから虫歯になっても放っておく」といった考えの方が多かったのですが、現在は皆さんだいぶ知識がついて、そういった方は少なくなりました。

では、一体なぜ乳歯の虫歯を放っておいたらいけないのでしょうか?

 

まず一つ目の理由として、『生えたての永久歯が虫歯になりやすくなる』といったことが挙げられます。

前回のブログでもお話した6才臼歯と言われる奥歯は永久歯の中でも最重要ともいえる歯なんですが、だいたい6才頃乳歯列のさらに後ろから生えてきます。この時、他の乳歯に虫歯があると、お口の中に虫歯菌が大量にいる状態が続いてしまうので、生えたての弱い6才臼歯はすぐ虫歯になってしまうのです。もちろん他の永久歯も生えたての状態で虫歯菌が大量にいるお口の中では虫歯になりやすいです。

 

さらに、他の理由として、『永久歯の歯並びに悪影響がでる』というものがあります。

乳歯の役割で重要なものに「永久歯が生えてくるスペースを確保しておく」というものがあります。乳歯に虫歯ができて穴があくと、その穴のあいたところを埋めるように奥の歯が手前に手前に傾いていってしまうのです。(乳歯以外も歯というのはスペースがあると手前に傾斜移動する性質があります)そうすると、本来永久歯が生えるべきスペースがなくなっていき、歯並びが悪くなる要因になります。

 

その他にも、乳歯が虫歯になると、単純に痛い、永久歯の表面に白濁ができる、などなど様々な悪影響があるので、放っておかずに治療するようにしましょう。(ただし、抜けかけの乳歯は虫歯治療が困難なこともあり、抜けるのを待つ場合もあります)